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ベテルギウスの爆発は10万年先か?

オリオン座の左肩部分に輝く赤い一等星、ベテルギウスが近く超新星爆発を起こすのでないかと昨年話題になりました。
現時点ではその可能性が遠のいたとみられていますが、本日は超新星爆発についてトピックスをご紹介したいと思います。

その明るさは銀河1個分

超新星爆発の明るさは凄まじく、爆発後しばらくの間は銀河1個分ほどの明るさで観測されるそうです。

 

カミオカンデが1987年にニュートリノを観測した大マゼラン雲の爆発時には、3等星と同程度の明るさで観測されました。
また歴史的には、1604年にケプラーが観測した爆発の記録があったり、1054年の爆発について藤原定家が『明月記』に「おうし座の方角にあり木製のようだった」との記述を残しています。

 

1054年の爆発は約6千光年離れたおうし座で起きましたが、もしベテルギウスで爆発が起きた場合は約650光年しか離れていないため、その明るさは半月に相当するマイナス10等級ほどにもなると予想されています。

超新星爆発が起きるメカニズム

ベテルギウスは太陽の10倍以上の質量を持つ重たい恒星であり、進化の末期である赤色超巨星の状態を私たちは見ています。
星の外層が膨張して大きさが太陽の約千倍となっており、仮にベテルギウスを太陽系の中心に置いたとしたら、その大きさは火星の軌道あるいは木星の軌道を越える可能性もあるといわれています。

 

さて、赤色超巨星が進化の末期に核融合反応により中心部に鉄の核を作り始めると、それ以上核融合が進まなくなるため、星が外向きに膨張しようとする圧力を作るエネルギーを失うと考えられています。
そのため、星は自らの重力に耐えきれなくなり中心部に向かって収縮し(重力崩壊)、大爆発して大量のエネルギーがニュートリノとして放出されるのだそうです。

ベテルギウスの爆発は10万年先か?

昨年ベテルギウスの超新星爆発が近いのではないかと考えられたのは、ベテルギウスが暗くなっていることが爆発の予兆として考えられたからだそうです。
明るさの低下は星の膨張の進行であると捉えられ、ベテルギウスが爆発を起こすメカニズムに入る直前の状態になっていると考えられたのです。
残念ながらその後、ベテルギウスの減光は星から放出された大量の塵が関係していたことが明らかとなり、超新星爆発の予兆ではなかった模様です。
とはいえ、ベテルギウスは恒星の進化の過程の末期にあることは確かであり、超新星爆発はいま起きても、あるいは10万年先に起きてもおかしくない状態といえます。

肉眼で超新星爆発を観測できる次のチャンスがいつになるかわかりませんが、ベテルギウスは有力候補の一つといえるでしょう。

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ichiro.k
53歳。大手素材メーカーで複数の営業部門、複数のスタッフ部門を渡り歩き、50歳を過ぎて新規用途探索・製品開発に関わる。文系の学部卒で後にMBAを取得した超文系人間だが、周りが理系だらけの職場で長年勤務することで技術の「知ったかぶり」が得意技に。本ブログでも何となくわかったかのような技術ネタを、さわりだけご紹介し読者の方々の「知ったかぶり」度向上に貢献します。