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私たちが見ている宇宙=光が届く範囲
宇宙は約140億年前にビッグバンで生まれ、今でも膨張しています。
多くの銀河はビッグバン直後に誕生したので、遠方を見ることで宇宙の始まりの頃の姿(=光)を見ることが可能です。
ただし、これはあくまでも光が届く範囲=私たちが観測可能な宇宙の果ての話です。
宇宙は実はもっと広い
宇宙が光よりも早く膨張しているということをご存知でしたでしょうか?
光よりも早く移動する物体があると言うわけではなく、宇宙という空間そのものが膨張しているのです。
光速で追いかけても宇宙の果てに追いつけないのですから、私たち人間は宇宙の本当の果てを観測することができないのです。
一説によると、宇宙の直径は約140億光年よりもはるかに遠方の約940億光年と言われています。
赤方偏移
宇宙が膨張していることを確かめる方法の一つに、赤方偏移の観測があります。
宇宙空間が膨張すると天体からの光の波長も伸びて観測されます。
前回の投稿でもご紹介しましたとおり、光は波長が伸びると赤色の方向に色目が変化しますので、天体からの光も波長が伸びると赤色方向にずれて観測されるのです。
これを赤方偏移といいます。
実際、遠方の天体からの光は赤方偏移を示しており、宇宙空間の膨張を裏付ける証拠と考えられています。
実は、宇宙空間が膨張するスピードも常に一定というわけではなく、加速度的に膨張スピードが早くなっているそうなのですが、その話はまたいずれ触れさせていただきたいと思います。