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土星の衛星エンケラドスは氷を噴出している

最近、米軍が撮影したとされるUFOの画像の真偽が話題になっていますね。
広い宇宙のどこかに知的生命体が存在し、私たちの想像もつかないテクノロジーを駆使して地球に飛来してきているかもしれない、という説は完全に否定できるものではありません。
現時点では、地球以外の場所では私たちは原子的な生物でさえその証拠を発見できていないという状況ですが、太陽系には生命を育むことのできる可能性のある環境を持つ惑星の存在が、すでにいくつか知られています。

火星の南極の地下には湖がある

生命を育むため可能性を高める環境としては、水の存在、それも液体の水の存在が挙げられます。
実は、火星の南極の地下1.5kmの深さに、幅約20kmの湖(液体の水)があるらしいことがわかっています。
これは、欧州宇宙機関(ESA)の火星探査機「マーズ・エクスプレス」のレーダーによって発見されたものです。
水の層の暑さは明確ではありませんが、最低1mはあるとみられています。
私たち人類が活動領域を地球外に拡大するとした場合に、火星が最も有力な候補とされる理由の一つです。

土星の惑星エンケラドス

液体の水を持つとされている惑星は火星だけではありません。
土星の惑星であるエンケラドスも地下に液体の水を蓄えていると言われています。
エンケラドスは土星探査機「カッシーニ」により観測され画像も公開されていますが、地表は一面氷に覆われています。
面白いのは、エンケラドスがその南極あたりの場所から大量の氷の粒を高速で噴出していることが「カッシーニ」に観測されたことです。
氷の粒は何と時速1,000km/時以上の速度で噴出され、噴出された氷の粒はエンケラドスの地表から数千kmもの高さの宇宙空間まで及ぶそうです。

 

エンケラドスが氷の粒を噴出する原理はまだよくわかっていませんが、エンケラドスが土星を回る公転軌道が楕円であり、土星から受ける重力が変化を繰り返すことでエンケラドスの内部構造が摩擦を受け熱源となり、地下の液体の水が地表の氷の層を噴き上げているという説が有力のようです。

エンケラドスから宇宙空間に噴き上げられた氷の粒の一部は土星の輪を構成するそうですので、土星の輪を構成する無数の氷の塊の中には、エンケラドス由来の原子的な生物が冷凍保存された粒が含まれているのではないかと想像を膨らませてしまいます。

タイタンも有力候補

土星の衛星の中では他にも、生命体が存在する可能性がある惑星としてタイタンの名前がよく挙げられています。
タイタンは、窒素を主成分とした分厚い大気層を持つことと、メタンやエタンを主成分とした液体の湖の存在が観測されているからです。

 

これら星々に生命体が存在するかどうかという観点に加えて、私たち人類が将来地球の外に活動領域を拡大する観点からも、液体の水や大気という資源を持つ太陽系内の惑星の存在は大変注目に値します。

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ichiro.k
53歳。大手素材メーカーで複数の営業部門、複数のスタッフ部門を渡り歩き、50歳を過ぎて新規用途探索・製品開発に関わる。文系の学部卒で後にMBAを取得した超文系人間だが、周りが理系だらけの職場で長年勤務することで技術の「知ったかぶり」が得意技に。本ブログでも何となくわかったかのような技術ネタを、さわりだけご紹介し読者の方々の「知ったかぶり」度向上に貢献します。